今月のニュースレター

 

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ヴェーダーンタ協会

日本ヴェーターンタ協会の最新情報

2017年3月 第15巻 第3号

 

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かく語りき-聖人の言葉

 

「形は時間と空間に限定され、因果律に束縛される。時は全て我々の中にあり、我々が時の中にあるのではない。魂は時間と空間の中にはなく、時間と空間が全て魂の中にあるのだ。ゆえに魂は偏在だ」

(スワーミー・ヴィヴェーカーナンダ)

 

「富や人脈、親族、友人、若さを誇ってはならない。これらはみな、瞬く間に時に連れ去られる。この幻の世界を捨て、至高神を知り、至高神に到達せよ」

(シュリー・シャンカラーチャーリヤ)

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今月の目次

 

・かく語りき-聖人の言葉

・2017年4月~5月の予定

・2017年2月の逗子例会でスワーミー・ヴィヴェーカーナンダ生誕154周年祝賀会開催

・2017年2月の逗子例会

「スワーミー・ヴィヴェーカーナンダの奉仕の教え」

スワーミー・メーダサーナンダによる講話

・スワーミー・メーダサーナンダ、カイラスでのラーマクリシュナ生誕祭に参加

・忘れられない物語

・今月の思想

 

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2017年4月~5月の予定

 

・生誕日

 

ラーマナヴァミ 4月5日(水)

シュリー・シャンカラーチャーリヤ 4月30日(日)

 

・2017年4月~5月の協会の行事

 

4月1日(土) 10:00〜12:00

東京・インド大使館例会  

講義:『バガヴァッド・ギーター』(無料) 

場所:東京・インド大使館

お申込み・お問合せ: http://www.gita-embassy.com/お問合せ/

入館・受講するには、大使館発行のIDカードが必要です。詳細は協会のウェブサイトの「インド大使館ID」(ホームページ左側のメニューにあります)をご覧ください。

※免許証など写真つきの身分証を必ずお持ちください。

 

4月2日(日)、9日(日)、16日(日)、23日(日)、30日(日) 14:00〜15:30

ハタ・ヨーガ・クラス

場所:逗子本部別館

お問い合わせ:080-6702-2308(羽成淳)

体験レッスンもできます。

予定は変更されることもありますのでお問合せください。

専用ホームページをご覧ください: http://zushi-hatayoga.jimdo.com/

 

4月4日(火) 14:00〜16:30

火曜勉強会(月第2火曜に開催予定)

場所:逗子本部本館 

お問い合わせ&お申込み:benkyo.nvk@gmail.com

 

4月8日~10日

サットサンガin大分

お問い合わせ:0972-62-2338 じねん

 

4月15日(土) 10:00〜12:00

『ウパニシャド』 スタディークラス

講義:ウパニシャッド(無料) 

場所:インド大使館 03-3262-2391  

お申込み・お問合せ: http://www.gita-embassy.com/お問合せ/

入館・受講するには、大使館発行のIDカードが必要です。詳細は協会のウェブサイトの「インド大使館ID」(ホームページ左側のメニューにあります)をご覧ください。

※免許証など写真つきの身分証を必ずお持ちください。

 

4月16日(日) 10:30〜16:30

逗子例会

場所:逗子本部本館

10:30  瞑想

11:00  講話:スワーミー・メーダサーナンダ

12:30  昼食

15:30  特別講話

      シュリマティ・ショーバナ・ラーダクリシュナ女史(インドより)

      テーマ「マハトマ・ガンジー」

※当日のライブストリーミングの開始時刻は、午前は10:50、午後は15:20の予定です。

 

4月28日(金)

ホームレス・ナーラーヤナへの奉仕活動

現地でのお食事配布など。

お問い合わせ:佐藤 090-6544-9304

 

4月29日(土・祝) 5:00~20:00

アカンダ・ジャパム

場所:逗子本部本館シュライン

朝5時から夜8時までの間、瞑想とジャパ(神様の名前を心の中で唱え続けること)を切れ目なしに行う瞑想会です。宿泊や食事を提供します。

お問合せ:鈴木(vedanta.karmayoga@gmail.com)

4月20日までにご希望の時間帯(1時間単位で何時間でも)をご連絡下さい。

 

5月6日(土) 10:00〜12:00

東京・インド大使館例会  

講義:『バガヴァッド・ギーター』(無料) 

場所:インド大使館

お申込み・お問合せ: http://www.gita-embassy.com/お問合せ/

入館・受講するには、大使館発行のIDカードが必要です。詳細は協会のウェブサイトの「インド大使館ID」(ホームページ左側のメニューにあります)をご覧ください。

※免許証など写真つきの身分証を必ずお持ちください。

 

5月7日(日)、14日(日)、21日(日)、28日(日) 14:00〜15:30

ハタ・ヨーガ・クラス

場所:逗子本部別館

お問い合わせ:080-6702-2308(羽成淳)

体験レッスンもできます。

予定は変更されることもありますのでお問合せください。

専用ホームページをご覧ください: http://zushi-hatayoga.jimdo.com/

 

5月9日(火) 14:00〜16:30 予定は変更されることもあります。

火曜勉強会

場所:逗子協会本館 

お問い合わせ&お申込み:benkyo.nvk@gmail.com

 

5月20日(土) 10:00〜12:00

『ウパニシャド』 スタディークラス

講義:ウパニシャッド(無料)

場所:インド大使館

お申込み・詳細: http://www.gita-embassy.com/お問合せ/

入館・受講するには、大使館発行のIDカードが必要です。詳細は協会のウェブサイトの「インド大使館ID」(ホームページ左側のメニューにあります)をご覧ください。

※免許証など写真つきの身分証を必ずお持ちください。

 

5月21日(日) 10:30〜16:30

逗子例会

場所:逗子協会

お問い合わせ:逗子協会 046-873-0428

 

5月26日(金)

ホームレス・ナーラーヤナへの奉仕活動

現地でのお食事配布など。

お問い合わせ:佐藤 090-6544-9304

 

5月27日(土) 13:30~17:00

関西地区講話

場所:大阪研修センター

内容:「バガヴァッド・ギーターとウパニシャドを学ぶ」

※詳細はこちら→http://vedanta.main.jp/index.html

 

5月28日(土)

スワーミー・ヴィヴェーカーナンダ第154回生誕記念祝賀会  

場所:東京・インド大使館  

テーマ:「統合的ヨーガへの気づき」

特別講師:「日本ヨーガ・ニケタン代表」木村慧心氏

「マハリシ総合教育研究所代表」鈴木志津夫氏

文化交流プログラム

インド古典舞踊家:松尾翔太郎氏

 

ご出席にはEメールによる事前予約が必ず必要です。5月25日(木)17:00必着。vcc.tokyo@mea.gov.in宛てに、お名前とご出席の旨をご連絡ください。

ご予約は先着順です。

当日は写真付き身分証明書(運転免許証など)を必ずご持参ください。

 

大使館のセキュリティー上、カメラ等の録画、録音、飲食物、大型スーツケースのお持ち込みはできません。

また13歳未満のお子様のご入場はご遠慮ください。

 

※詳細は協会のウェブサイトをご覧ください。

 

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2017年2月の逗子例会でスワーミー・ヴィヴェーカーナンダ生誕154周年祝賀会開催

 

2月19日(日)、日本ヴェーダーンタ協会では逗子本部での例会でスワーミー・ヴィヴェーカーナンダ(スワーミージー)生誕154周年祝賀会を開催しました。

 

午前6時、逗子本部本館でマンガラ・アーラティ(朝拝)が行われ、祝賀会準備のために来られたボランティアの信者さん達が出席されました。朝食後、祝賀会の準備が始まり、本館台所では供物の果物や昼食が、祝賀会会場の別館では祭壇、プージャー(礼拝の儀式)用の台や道具、プシュパンジャリ(花の奉献)用の花などが準備され、別館1階には出席者用の椅子数十席とAV機器が設置されました。

 

初めに、スワーミー・メーダサーナンダジー(マハーラージ)がスワーミージーのためのプージャーを執り行いました。ホラ貝や鐘、シンバルの音が時折響く中、マハーラージはマントラを唱えながら約50分間の儀式を終えると、台を降りて祭壇の前に行き、続けてアーラティを行いました。出席者はシャンティ泉田さんの演奏するキーボードに合わせて「カーンダナ・バーヴァ・バーンダナ(Khandana Bhava–Bandhana)」を斉唱し、マハーラージは五大要素を象徴する祭具を用いて厳かに礼拝を進めました。そして、マハーラージは五体投地の拝礼をし、出席者と共に「サルヴァマンガラー・マンガーレー(Sarvamangala Mangalye)」を歌いました。

 

次に、奉献用の花つぼみと葉が全員に配られ、一同立ち上がると、マハーラージの先導でスワーミージーに捧げるプシュパンジャリのマントラを詠唱しました。その後、一人ひとり祭壇に花を捧げました。本館の台所では昼食のプラサードの配膳の準備が始まり、別館の祭壇から下げてきた供物が食事用トレーに盛り付けられました。

 

昼食を挟んで、午後のプログラムが午後2時30分頃始まりました。マハーラージの先導でヴェーダのマントラを皆で詠唱し、少しの間黙想しました。そして、スワーミージーのメッセージを集めた協会発刊の書籍『立ち上がれ 目覚めよ』を出席者全員で輪読しました。

 

次に、マハーラージが「スワーミージーの奉仕の教え」をテーマに講話を行い、カルマ・ヨーガについてのスワーミージーの教えや、私たちの日々の生活にその教えをどのように活かすことができるかについてお話ししました。

 

続いて、佐藤洋子さん作詞の歌「祈りと忍耐」と、スワーミージーを讃えた歌「ジャイ・ホー(Jai Ho)」の2曲の日本語賛歌が披露されました。そして、マントラ詠唱と短い瞑想の後、本館に移動して茶菓をいただきました。

 

この日の祝賀会は、約60名が出席しました。今回も多数のボランティアの方々にお手伝いいただき、祝賀会の前日、当日、翌日と、皆さん心を込めて様々な作業をしてくださいました。心よりお礼を申し上げます。

 

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2017年2月の逗子例会

スワーミー・ヴィヴェーカーナンダ生誕祝賀会

 

「スワーミー・ヴィヴェーカーナンダの奉仕の教え」

スワーミー・メーダサーナンダによる講話

 

スワーミー・ヴィヴェーカーナンダ(スワーミージー)は「奉仕」を大変重んじていました。実際、スワーミージーが創設したラーマクリシュナ・マト・アンド・ミッションで礎とした二つの理念のうちの一つは、「他者への奉仕」でした。二つの理念とは、「Atmano mokshartham jagat hitaya cha」すなわち「自身の救済のために、そして世界の福祉のために」です。インド国内では、ラーマクリシュナ・ミッションは人道的、慈善的奉仕活動で有名です。

 

無私は神である

 

マザー・テレサはインドで重要な活動を行いました。その活動については世界的に知られています。が、ラーマクリシュナ・ミッションが様々な分野でどれ程の奉仕活動を行っているか、インド国外ではほとんど知られていないでしょう。健康、教育、文化、霊性など日々の生活と関わりの深い分野で、また自然災害や病気の発生時などにも、ミッションは広く深く奉仕活動を提供しています。なぜなら、ラーマクリシュナ・マトとラーマクリシュナ・ミッションは、その目的の一つが「人類への奉仕」であると宣言しているからです。スワーミージーは、様々な講話でこの考えを繰り返し述べています。

 

このようなメッセージの一つが「無私は神である」というものです。では、無私とは何でしょうか。日本語に「お世話」という言葉がありますね。世話の語源は、サンスクリット語で「無私の奉仕」を意味する「セヴァ」で、この言葉は仏教と共に中国と韓国を通って日本に伝わって来ました。スワーミージーが奉仕をとりわけ重んじていたというのは決して誇張ではなく、「自分のために生きる者は、生きているというよりは死んでいる。他者のために生きるものだけが、生きているのだ」という言葉まで残しています。この基準に照らしてみれば、私たちのうちほとんどの人が、本当は生きているのか死んでいるのかが分かりますね。

 

ここに来て何かのお手伝いをしている人は、少なくとも無私の奉仕をしようとしていることになります。奉仕とは、何か特別な奉仕活動のことを言っているのではなく、ヴェーダーンタ協会の活動だけを言っているわけでもありません。仏教徒のグループやキリスト教教会でも、多くのボランティアが活動しているところがたくさんあります。また、特定の宗教と関係のないボランティア活動の例として、横浜の寿町でホームレスの人々に週1回食事を提供しているグループがあります。このグループの責任者は近藤さんという男性で、この活動を長年にわたり静かに続けています。私は近藤さんを本当に尊敬しています。近藤さんが、瞑想や宗教的実践を何かやっているのか、私は知りません。しかし、近藤さんがやっている無私の活動を見ていると、近藤さんは、ヨーギーが死後に行く場所と同じ所に行くだろうと私は確信します。この国に、このような「お世話」の活動に興味を持って、機会があればこうした活動に参加する人がたくさんいることは喜ばしいことです。

 

ハイテクで狭まる世界

 

しかし、私たちの周りで様々な変化がゆっくりと起きています。特に、多くの技術革新により利便性は向上している一方で、この「お世話」の精神が失われつつあるのではないでしょうか。徐々に自分中心になり、他者への関心が薄らいでいるように思えます。例えば、「セルフィー」と呼ばれる自撮りに対する注意を促す文が駅や電車に貼られるようになりました。人混みの中でそのような行為を行えば当然のことながら危険が伴うのだということを、自撮りに夢中になっている人たちに対して注意喚起をしているのです。自分にだけフォーカスして自分を撮影しようとする自撮りは、ある意味で利己的であるといえるでしょう。以前は他の人の写真を撮っていましたが、今では他者への関心が薄れ自身への関心が増えたのです。私たちの世界は狭くなっています。

 

利己的な人はいつの時代にもいるものですが、以前は、利己的な人には少なくとも3人の仲間がいました。友人、家族、自分です。今では彼らの世界は2人の仲間に狭まり、自分と自分の携帯電話だけになりました。私は、フィリピンに行った時に、ある有名企業の従業員の奥さんが携帯電話を風刺する文を書いたという話を聞きました。この文章のタイトルは「私はクビになりました」というもので、夫が、自分よりもベッドサイドの携帯電話に気を取られている状況を「クビになった」と皮肉って嘆いているのです。実に的を射てますね。私たちは自分の世界の中でいっそう自己中心的になりつつあるのです。

 

このことは、ストレスや緊張、精神的な問題、人間関係のもつれの原因となります。自分のことばかり考えるようになると、落ち込みが大きくなります。日本政府の統計によると、日本全体で引きこもりが約60万人おり、深刻な問題になっています。日本のような先進国でこのような現象が起きていることはインドでも関心を集め、新聞に取り上げられました。先進国でも発展途上国でも、「私と私の携帯」という風潮にもっと注意する必要があるようです。

 

偉大な人間

 

『バガヴァット・ギーター』に、「他者の幸福を自分の幸福と考え、他者の苦しみを自分の苦しみと見なすヨーギーは、最も偉大な者である」と書いてあります。最も偉大であることの基準は、常にサマーディに没入していることではないのです。『ギーター』のこの基準は実際に即していますね。では歴史上でこのようなヨーギーは誰でしょうか。スワーミージーはお釈迦様であると言っています。

 

ストレスにさらされたり、気分が落ち込んだり、鬱病になったのではないかと感じるようなとき、対応策として最も大切な事の一つは、自分のことばかり考えずに周囲に目を向け、人のことを自分のことのように考えることです。他者のことを考えれば考えるほど、自分の視野が広がり、より大きな人間になり、自分の苦しみを忘れるようになります。薬を飲まなくても自然に自分が癒され回復していきます。自分の関心の対象は常に自分である、という状態に早期に対処すれば、心療内科などのお医者さんにかからなくて済むかもしれません。いずれにしても、うつ病だと感じる時には心霊術師のところやパワースポットなどには行かないでください。他者に目を向けて他人のことを自分のことのように考え、人の役に立とう、人に奉仕をしようと考えるようにしましょう。人を喜ばせ幸せにすることは、自分が喜び幸せになるための最も確実な方法です。

 

お釈迦様の教え

 

人の役に立ち、人に奉仕するにはどうすればいいのでしょうか。お釈迦様の教えの中に美しい例があります。

「世に無財の七施(しちせ)と呼ばれるものがある。財なき者にもなし得る七種の布施行のことである。一には身施(しんせ)、肉体による奉仕であり、その最高なるものが次項に述べる捨身行(しゃしんぎょう)である。二には心施(しんせ)、他人や他の存在に対する思いやりの心である。三には眼施(げんせ)、やさしきまなざしであり、そこに居るすべての人の心がなごやかになる。四には和顔施(わげんせ)、柔和な笑顔を絶やさないことである。五には言施(ごんせ)、思いやりのこもったあたたかい言葉をかけることである。六には床座施(しょうざせ)、自分の席をゆずることである。七には房舎施(ぼうしゃせ)、わが家を一夜の宿に貸すことである。(『和英対照仏教聖典』仏教伝道協会)

 

例えば、協会に来て台所の仕事を手伝ったり、庭仕事や掃除、今日のような行事の準備をしたりしてくださる人は、身施を行なっていることになります。しかし、毎日の生活の中には、お金をかけたり体を使ったりしなくても誰にでもできるお布施がいろいろあります。

 

お世話の観察

 

この国では電車の中に優先席の表示があります。優先席には、年配の人や怪我をしている人、小さい子供連れの人、妊娠中の人などを優先的に座らせるようにと書いてありますね。乗客はたいていこの表示に従っています。それだけではありません。私はある時、電車に乗っていて感心したことがあります。友人同士らしき2人が電車に乗ってきたのですが、席が一つしか空いておらず、1人は座ってもう1人はその前に立っておしゃべりを続けていました。すると、隣に座っていた人がすかさず立ち上がって、この2人が並んで座れるように、黙ったまま他の席に移動しました。言葉をかけて席を譲ったのではなく、黙って譲ったのです。このような席の譲り方は日本でよく見られますが、私は大変感心しています。こういう小さな行動に、この国の文化の素晴らしい一面がよく表れていると思います。

 

笑顔を浮かべることも、お金はかかっていませんが慈善活動、奉仕活動ではないでしょうか。優しい言葉を使うのも簡単にできることです。こうしたことは小さなことですが、人の心を和ませ幸せな気持ちにします。善意を示すこのような小さな振る舞いは、日常生活の中で大きな役割を果たします。笑顔は顔の筋肉のエクササイズにも良いでしょう。顔の筋肉を動かさないとしかめ面になってしまいます。笑うことは顔面麻痺の予防にも良いようです。スワーミー・ヴィヴェーカーナンダは「悲しい顔をしていると感じるときは、人に顔を見せない方が良い。悲しい顔は周囲にマイナスの影響を与えるから」と言ったことがあります。笑顔が嫌いな人がいるでしょうか。皆さんは普段どう感じていますか。人の笑顔を見るのは良いことだと感じていませんか。年齢や性別に関わらず、笑顔を見ると嬉しいですね。顔立ちの良し悪しなど関係ありません。笑顔は神様です。お釈迦様も、笑顔はお布施だとおっしゃっています。お金を払わなくてもあげられる、他者への贈り物です。

 

優しい言葉のお布施もしましょう。私の限られたアメリカ旅行の経験から言うと、多くのアメリカ人は笑みを浮かべて「Hello!」とか「How are you?」「How are you doing?」(「お元気ですか?」「調子はどう?」の意)と明るく挨拶します。相手が知り合いかどうかに関わらず、道ですれ違うだけの見知らぬ人にもこのように声を掛けます。これは、人の心に良い感情を生むのに大きな効果があります。

 

最高の贈り物

 

インドでは、「贈り物」にはさまざまな言い方があります。「アンナダーナ(annadāna)」は食べ物をあげることです。「プラーナダーナ(pranadāna)」は命をあげることです。例えば、お医者さんが無料で診察することがこれにあたります。また命に関わるような危険にさらされている人を誰かが助けることも、これに当たるでしょう。三つ目の「シクシャダーナ(shikshadāna)」は教育を施すことで、最後が「ダルマダーナ(dharmadāna)」、霊性を伝えることです。これらはすべて素晴らしいことだと考えられています。お腹の空いている人に食べ物を与えることや、人の命を救うことは確かに良いことです。教育を与えることも、霊性を授けることも良いものです。この中で「最高の贈り物」はどれでしょうか。これには、贈り物の効果がどれだけ続くかに目を向ける必要があります。

 

お腹の空いている人に食べ物をあげると、その効果が続くのは次にお腹が空くまでです。プラーナダーナは素晴らしい贈り物ですが、助かった人はきっとまたこの世に生まれてくるでしょう。教育を施すことも素晴らしいです。教育を受ければより良い収入を得られますから、生涯にわたって恩恵を受けることができます。が、その効果も今生限りです。ですから、ダルマダーナの贈り物が最高の贈り物とされています。もらった人は解脱して輪廻の束縛から解放され、継続する苦しみが断たれるのです。人が抱えるあらゆる問題を永遠に解決してくれます。

 

愛を育む

 

このような贈り物したいと思う、一番の動機、一番大切なものは何でしょうか。愛ですね。愛があれば、当然のように奉仕を行うことができます。愛がないと、機械的にやるだけですし続けることも難しくなります。ですから、奉仕の根底として、他者への愛を育む努力をしなければなりません。「マハーラージにこれをしなさい、あれをしなさいと言われたから」やるのではありません。物質的な見返りがあるから、名声が得られるから、やるのではないのです。他者のお世話をしたいのなら、愛を育むのです。奉仕をしようというやる気の源は愛です。

 

母親が自分の子供をどれだけする世話するか考えてみてください。お母さんは一生懸命に子供を育てますね。どれほど大変でも、子供の世話を「疲れる雑用」などとは考えませんし、機械的にやればいいとも考えません。なぜでしょうか。母親には子供への大きな愛情があるからです。

 

このような愛を育めば、奉仕の実践はすべてもっと簡単になります。ヴェーダーンタは、自分の中にある真の自己を他者の中に見なさい、と言っています。あなたの中にある神様を他の人の中に見てください。そうすれば人を愛せます。「自分を愛するようにあなたの隣人を愛しなさい」です。人種や国が違っていても、私たちには共通の愛の絆があります。アートマン(神)の視点から見れば、私たちは皆、同じアートマンの現れなのです。

 

私のような僧侶を考えてみてください。日本に来た私は、見た目は皆さんと大きく違います。インドの村で生まれた私にとって、日本は言葉や文化や気候など、物理的に大変異なります。もちろん似ている点もありますが、日本とインドは概して異なる点が多いでしょう。私はここに来る前、皆さんのほとんどを知りませんでした。でも今、私は、皆さんは外国人だ、私はインド人だ、などと考えません。それは、皆さんの中に、シュリー・ラーマクリシュナとホーリー・マザーを見るようにしているからです。皆さん全員を私の親戚だと考えています。これが、愛する気持ち、奉仕をしようというやる気の源の例です。生活の中でこうした態度を取るようにすれば、自分にとって外国人や他人はいなくなります。ホーリー・マザーが亡くなる前に残した最後の言葉を思い出してください。「他人はいません、わが子よ。全世界があなたのものなのです。」このような愛を育めば、あらゆる贈り物を簡単にすることができます。笑顔を浮かべ、優しい言葉を使い、困っている人を進んで助けることができますね。

 

祈りと識別

 

このような贈り物(奉仕)をしたいと思う人にとって、気をつけなければならないことがいくつかありますが、中でも最も注意が必要なのはエゴです。エゴから、嫉妬や妬み、怒り、憎しみ、うぬぼれなどが生じます。これを防ぐには、「道具の態度」を取ることです。神様に「私をエゴからお救いください」と祈りましょう。こうすることで、霊的な生活においてエゴの問題が生じるのを防ぐことができます。人間関係の問題や、私たちの貢献の対象である社会に関係する問題、ひいては自分自身の問題を未然に防ぐことができます。エゴは、気づかないうちに絶えず生じるので、チェックし続けなければなりません。奉仕を行う際には道具の態度を取りましょう。「主よ、私はあなたの機械です、あなたの道具です。あなたが操作者です。あなたの信者、あなたの社会、たくさんいるあなたのお世話をする時に、エゴが生じませんように。」

 

今日は、主にカルマ・ヨーガについてお話ししました。お釈迦様、『バガヴァット・ギーター』、スワーミー・ヴィヴェーカーナンダらによる「無私の奉仕」の概念について、これらに共通する点や具体的な実践例を説明しました。私たちが奉仕の理想や方法について注意深く識別し、神様に祈れば、私たちはより純粋な方法で無私の奉仕を実践することができます。これは、自身の霊的進歩に良いだけでなく、他の人たちのためにもなり、さらには私たちが奉仕する社会全体を利することにもなるのです。

 

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スワーミー・メーダサーナンダ、カイラスでのラーマクリシュナ生誕祭に参加

Hanuman(ヨーガスクール・カイラス)さん寄稿(一部編集)

 

3月1日(水)、ヨーガスクール・カイラスでシュリー・ラーマクリシュナ生誕祭が行なわれました。日本ヴェーダーンタ協会からはマハーラージと2名の信者が参加し、カイラスのメンバーと合わせて50人程の人数での会となりました。

 

タクール(シュリー・ラーマクリシュナ)が大好きだったという「深く潜れ、おお、心よ(Dub Dub Dub Rup Sagare Amar Mon)」、そして協会でもお馴染みの「ラーマクリシュナ・シャラナン」の信仰歌をはじめ、カイラスのオリジナルの信仰歌数曲を皆で歌い、プシュパンジャリ(献花)、この日のために制作されたラーマクリシュナのビデオの鑑賞、マハーラージとカイラス代表の松川慧照先生の講話、そしておいしいプラサード(祭壇の供物のお下がり)の食事という、バラエティに富んだプログラムの中、タクールへの信仰の思いに皆が一つとなり 、時には笑いが溢れ、時には涙を流し、まるでラーマクリシュナの福音の一場面にいるかのような、夢のようなひと時でした。

 

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忘れられない物語

 

スールダースとグル

 

昔、神を求める者がいた。名をスールダースといい、霊性について学び理解したいと強く望んでいた。スールダースはあるグルのもとに行き、神に近づけるよう霊的修行の方法を教えてほしいと頼んだ。

 

グルは、スールダースには短気という欠点があることをよく見抜いていた。短気は神に近づくのに障害となることを知っていたグルは、本格的な霊的修行を手ほどきする前に、まずスールダースに心構えを身につけさせることにした。「スールダースよ、1ヶ月間何をする時も常に主の御名を唱え続けなさい。そして、沐浴をして私のところにまた来なさい。」

 

早速次の日から、スールダースは何をする時にも神の御名を唱え続けた。1ヶ月後、川に行って沐浴を済ませると、洗いたての服を着てグルの元に向かった。グルのアシュラムに行く途中で、掃除人が道を無頓着に掃いていたせいで、スールダースの服が汚れてしまった。スールダースは烈火のごとく怒り、掃除人に向かって怒鳴った。「何をしているんだ、この馬鹿者!お前のせいで、家に戻って服を洗濯し、もう一度沐浴もしなけりゃならない。何という時間の無駄だ!」

 

グルはこの様子を見ていた。スールダースがアシュラムに着くと、グルはこう言った。「スールダースよ、お前はまだ次の霊的修行に進む段階にはない。もう1ヶ月、何をする時にも神の御名を唱え続けなさい。そして沐浴をしてまた私に会いに来なさい。」

 

スールダースはグルに言われた通り、再び神の御名を唱え続けることにした。1ヶ月が過ぎ、スールダースはいそいそとアシュラムに向かった。が、また同じようなことが起きた。今度は、掃除人が間違って汚れた箒でスールダースの服に触ってしまった。再びスールダースは掃除人に向かって烈火のごとく怒った。そして再びグルは、スールダースに神の御名を1ヶ月間唱えるように言って彼を送り返した。

 

3ヶ月目の終わりに、スールダースがグルの元に向かっている途中、これまでとは違うことが起きた。掃除人は、近づいてくるスールダースを見ると、たまたま誤って彼の服を汚してしまっただけなのに大声で怒鳴りつけられたことを思い出した。カッとなった掃除人は、スールダースが今回も洗いたてのきれいな服を着ているのに気づき、まだ何も言われてもされてもいないのに、ゴミ箱を手に取ると、中のゴミをスールダースの頭の上にふりかけた。

 

しかし、今回のスールダースは違った。手を合わせてナマスカールのポーズを取ると、こう言った。「ありがとうございます。あなたは私の師匠です。怒りを克服する方法を教えてくださいました。」この言葉に掃除人は驚き、恥ずかしさのあまり下を向いた。スールダースがアシュラムに着くと、グルがスールダースを待っていた。そして、頑張った子供の頭を母親が撫でてやるように、グルはスールダースの頭を嬉しそうに撫でた。

(出典:Stories of Gurus and Disciples)

 

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今月の思想

 

「心は、勧められることに影響を受けやすい。教えられたことは何でも習得する」

(スワーミー・ブラフマーナンダジー)

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発行:日本ヴェーダーンタ協会

249-0001 神奈川県逗子市久木4-18-1

Tel: 046-873-0428  Fax: 046-873-0592

ウェブサイト:http://www.vedanta.jp  email:info@vedanta.jp