今月のニュースレター

 

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ヴェーダーンタ協会

日本ヴェーターンタ協会の最新情報

2017年11月 第15巻 第11号

 

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かく語りき――聖人の言葉

 

「風が雲を吹き払うように、神の御名を唱えると世俗の雲は吹き払われます」

(シュリー・サーラダー・デーヴィー ホーリー・マザー)

 

「御言葉の実践により、人は欲望から解放され、輪廻の輪から抜け出し、遂には救いを得る」

(グル・ナーナク)

 

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今月の目次

 

・かく語りき――聖人の言葉

・2017年12月~2018年1月の予定

・2017年10月の逗子例会

「母なる神様」 スワーミー・メーダサーナンダによる講話 第2部(全2部)

・南インド巡礼の旅報告(前半)

(田辺美和子さんのレポートの要約)

・忘れられない物語

・今月の思想

 

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2017年12月~2018年1月の予定

 

・2017年12月~2018年1月の生誕日

 

シュリー・サーラダー・デーヴィー 12月9日(土)

スワーミー・シヴァーナンダ 12月13日(水)

スワーミー・サーラダーナンダ 12月24日(日)

クリスマス・イヴ 12月24日(日)

スワーミー・トゥリーヤーナンダ 2018年1月1日(月)

スワーミー・ヴィヴェーカーナンダ 2018年1月8日(月)

スワーミー・ブラフマーナンダ 2018年1月19日(金)

スワーミー・トリグナティターナンダ 2018年1月21日(日)

スワーミー・アドブターナンダ 2018年1月31日(水)



・12月の協会の行事

 

12月2日(土)~3日(日)

サットサンガin札幌

会場:札幌(琴似)

内容:講義(2日間連続)、バジャン(賛歌)ほか

講話のテーマ:「トリグナ~バガヴァッド・ギーターより」

お問い合わせ:田辺080-1180-8121

 

12月9日(土)

サットサンガin山形

詳細は、協会ウェブサイトのページ左側にあるメニューから「活動」-「招待による各地の講話」をご覧ください。

 

12月10日(日)

サットサンガin仙台

詳細は、協会ウェブサイトのページ左側にあるメニューから「活動」-「招待による各地の講話」をご覧ください。

 

12月16日(土) 10:00〜12:00

東京・インド大使館例会  

講義:『バガヴァッド・ギーター』

場所:インド大使館 03-3262-2391

お申し込み・お問い合わせ  http://www.gita-embassy.com/お問合せ/

※入館・受講するには、大使館発行のIDカードが必要です。詳細は、協会ウェブサイトのページ左側にあるメニューから「インド大使館ID」をご覧ください。

※免許証など写真つきの身分証を必ずお持ちください。

※2018年前期(1~6月分)の講義に出席するには、2017年後期用の(大使館発行)IDカードを更新する手続きが必要です。更新の方も新規の方も、詳細は協会ウェブサイトの「Home」をご覧ください。

 

12月17日(日) 10:30~16:30

シュリー・サーラダー・デーヴィー生誕祝賀会

場所:逗子本部別館

6:30~7:30朝拝、朗読と賛歌

10:30 礼拝、アーラティ、花奉献

12:30 昼食(プラサード)、休憩

14:45 賛歌、

16:30 お茶

18:15 夕拝、輪読、瞑想

どなたでも参加できます。皆様のご参加をお持ちしています。

 

12月19日(火) 14:00〜16:30

火曜勉強会(賛歌と『ラーマクリシュナの福音』の勉強会)(予定)

場所:逗子本部本館

お申し込み・お問い合わせ benkyo.nvk@gmail.com

詳細は、協会ウェブサイトの「Home」の一番下の方をご覧ください。

どなたでも参加できますが、前日までに上記の宛先にメールで予約が必要です。

また、予定が変更になることもありますので随時協会ウェブサイトでご確認ください。

 

12月23日(土) 10:00〜12:00

『ウパニシャド』 スタディークラス

講義:ウパニシャド

場所:インド大使館 03-3262-2391

お問い合わせ: http://www.gita-embassy.com/お問合せ/

※入館・受講するには、大使館発行のIDカードが必要です。詳細は、協会ウェブサイトのページ左側にあるメニューから「インド大使館ID」をご覧ください。

※免許証など写真つきの身分証を必ずお持ちください。

事前テキストを、協会ウェブサイトの「テキストギャラリー」-「ウパニシャド」からダウンロードして(必要に応じて印刷)、当日お持ちください。

※2018年前期(1~6月分)の講義に出席するには、2017年後期用の(大使館発行)IDカードを更新する手続きが必要です。更新の方も新規の方も、詳細は協会ウェブサイトの「Home」をご覧ください。

 

12月24日(日) 19:00~21:00

クリスマス礼拝

場所:逗子本部本館

17:30  夕拝

19:00  礼拝、聖書朗読、キャロル、瞑想

19:40  講話

20:40  夕食(プラサード)

どなたでも参加できます。皆様のご参加をお持ちしています。

 

12月 毎日曜日 14:00〜15:30

ハタ・ヨーガ・クラス

場所:逗子本部別館

お問い合わせ:羽成淳(はなり すなお) 080-6702-2308

体験レッスンもできます。

予定は変更されることもありますので、日程は直接お問い合わせください。

専用ウェブサイトをご覧ください。 http://zushi-hatayoga.jimdo.com/

 

12月のホームレス・ナーラーヤナへの奉仕活動はお休みです

新年は、1月3日午後5時から炊き出しを行います。参加ご希望の方は、持ち物等の連絡がありますので、下記までご連絡ください。

お問い合わせ:佐藤 090-6544-9304

 

・2018年1月の協会の行事

 

1月1日(月・祝)

カルパタル

11:30 スワーミーより新年のごあいさつ、朗誦、輪読など。その後、昼食(プラサード)。

14:00 協会より参拝に出発

講話の後、マハーラージと希望者は歩いて鎌倉に行き、以下のルートで参拝します。

逗子協会→鎌倉大仏→カトリック雪ノ下教会→鶴岡八幡宮

お問い合わせ:逗子協会 046-873-0428

 

1月3日(水)

ホームレス・ナラ・ナーラーヤナへの奉仕活動

夕方4時から炊き出しを行います。

参加予定の方は、持ち物等の連絡がありますので下記までご連絡ください。

お問い合わせ:佐藤 090-6544-9304

 

1月6日(土) 10:00〜12:00

東京・インド大使館例会  

講義:『バガヴァッド・ギーター』

場所:インド大使館 03-3262-2391

お問い合わせ  http://www.gita-embassy.com/お問合せ/

※入館・受講するには、大使館発行のIDカードが必要です。詳細は、協会ウェブサイトのページ左側にあるメニューから「インド大使館ID」をご覧ください。

※免許証など写真つきの身分証を必ずお持ちください。

※2018年前期(1~6月分)の講義に出席するには、2017年後期用の(大使館発行)IDカードを更新する手続きが必要です。更新の方も新規の方も、詳細は協会ウェブサイトの「Home」をご覧ください。

 

1月13日(土)

サットサンガin福島

詳細は、協会ウェブサイトのページ左側にあるメニューから「活動」-「招待による各地の講話」をご覧ください。

 

1月21日(日)

スワーミー・ヴィヴェーカーナンダ生誕祝賀会

場所:逗子本部別館

06:30  マンガラ・アーラティ、朗読、賛歌

10:30  礼拝(プージャ)、アーラティ、花奉献(プシュパンジャリ)

12:30  昼食(プラサード)、休憩

14:45  賛歌

16:30  お茶

18:15  夕拝、輪読、瞑想

お問い合わせ:逗子協会 046-873-0428

皆様のお越しをお待ちしております。

当日のご浄志は謹んでお受けいたします。

 

1月27日(土) 13:30~17:00

関西地区講話

場所:大阪研修センター

内容:「バガヴァッド・ギーターとウパニシャドを学ぶ」

詳細は大阪勉強会ウェブサイトをご覧ください。 http://vedanta.main.jp/index.html

 

1月 毎土曜日 10:15〜11:45

ハタ・ヨーガ・クラス

場所:逗子本部別館

お問い合わせ:羽成淳(はなり すなお) 080-6702-2308

体験レッスンもできます。

※曜日と時間が変更になりましたので、日程は直接お問い合わせください。

専用ウェブサイトをご覧ください。 http://zushi-hatayoga.jimdo.com/

 

※1月の火曜勉強会(賛歌と『ラーマクリシュナの福音』の勉強会、通常は第2火曜日)の開催日は、未定です。随時協会ウェブサイトでご確認ください。

 

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2017年10月の逗子例会

「母なる神様」

第2部(全2部)

スワーミー・メーダサーナンダによる講話

(第1部は前号に掲載)

 

『バガヴァッド・ギーター』第11章に述べられているように、神々はマハーマーヤーにプラナーム(敬い拝むこと)をしました。この章でクリシュナは自身の普遍相、宇宙的形相をアルジュナに見せ、主の計り知れぬ大きさを知ったアルジュナは恐れおののきます。アルジュナはそれまでクリシュナを友人と見なしていました。クリシュナが主であることを知ってはいたものの、アルジュナには神の真の性質を推し量ることができなかったのです。クリシュナの宇宙的形相を見て初めて、クリシュナの偉大さ、計り知れない大きさに気づいたのです。アルジュナはシュリー-・クリシュナに対し、四方から繰り返しプラナームをして祈りを捧げました。

 

聖典『チャンディー』には、「おお、マハーマーヤーよ、あなたはあらゆる人の中に眠りという形でおられます。あなたにプラナームします」と書かれています。

 

ではまた『チャンディー』を読みます。

 

母なる神よ、あなたは食欲という形でおられます

あなたにプラナームします

あなたは影という形でおられます

あなたにプラナームします

あなたはシャクティ(力)という形でおられます

あなたにプラナームします

あなたは喉の渇きという形でおられます

あなたにプラナームします

あなたは許しという形でおられます

あなたにプラナームします

あなたは様々なカーストという形でおられます

あなたにプラナームします

あなたは恥という形でおられます

あなたにプラナームします

 

ここの「恥」の意味に注意しましょう。人は時折、他人からどう思われるかを気にして正しいことをやらないことがあります。例えば、瞑想は私たちのためになることですが、家族にどう思われるかが心配で瞑想をしません。このような「恥」の気持ちは良いことではありません。このようなことは実際にありますね。霊的な実践をしたいと思っていながら、誰かにからかわれるのが嫌でやらないのです。お寺に行ったり霊的な実践をしたりするのが自分のためになると分かっていても、恥ずかしくてやらないのです。良いと思うのならやってください。人がどう思うかなど気にしないでください。また、「恥」には、悪いことをしたことから生じる気持ちもありますね。

 

『チャンディー』の続きを読みます。

 

母なる神よ、あなたはあらゆる人の中に平安という形でおられます

あなたにプラナームします

あなたは他者への敬意という形でおられます

あなたにプラナームします

あなたは美という形でおられます

あなたにプラナームします

あなたは富という形でおられます

あなたにプラナームします

あなたは様々な職業という形でおられます

あなたにプラナームします

あなたは記憶という形でおられます

あなたにプラナームします

あなたは親切と思いやりという形でおられます

あなたにプラナームします

あなたは満足という形でおられます

あなたにプラナームします

あなたはあらゆる人の中に母という形でおられます

あなたにプラナームします

 

ここで「あらゆる人の中に母という形で」と書かれていることに注意しましょう。女性だけでなく男性の中にも母という形でいるのです。男性の中にも女性的な性質があり女性の中にも男性的な性質がありますから、すべての存在の中に母という形でいると謳(うた)うこの賛歌は真実ですね。

 

興味深いことに、賛歌は次のように続きます。

 

母なる神よ、あなたは人の中に過ちという形でおられます

あなたにプラナームします

あなたはすべての感覚という形でおられます

あなたにプラナームします

あなたはすべての要素であられます

あなたにプラナームします

あなたはブラフマンであられます

あなたにプラナームします

あなたは意識であられます

あなたにプラナームします

 

このようにマハーマーヤーは、ブラフマンが遍在しているのと同様に、すべてにあまねく広がっています。ブラフマンは永遠で無限ですが、マハーマーヤーも同じように考えられています。ドゥルガー、カーリー、パールヴァティについても同じだと見るべきでしょう。実のところ、ブラフマンとマハーマーヤーの真の性質はどちらもサチダーナンダで同一ですが、マハーマーヤーはブラフマンの神としての「力」でもあります。協会の毎日の夕拝では、『チャンディー』の中の母神への聖句を連祷(れんとう)します。

 

om sarvamaṅgalamāṅgalye śive sarvārthasādhike |

śaraṇye tryambake gauri nārāyaṇi namo’stu te ||

sṛṣṭisthitivināśānāṁ śaktibhūte sanātani |

guṇāśraye guṇamaye nārāyaṇi namo’stu te ||

śaraṇāgatadīnārtaparitrāṇaparāyaṇe |

sarvasyārtihare devi nārāyaṇi namo’stu te ||

jaya nārāyaṇi namo’stu te jaya nārāyaṇi namo’stu te |

jaya nārāyaṇi namo’stu te jaya nārāyaṇi namo’stu te ||

 

おお、幸あるもののうちで、 最も幸あるお方よ!

おお、シヴァの妻であるお方、すべての祈りを 叶えてくださるお方よ!

私たちの唯一の避難所よ!

おお、三ツ目のガウリよ!

おお、ナーラーヤニよ!

あなたを礼拝いたします

 

すべての創造、維持、破壊を超えた力を持つお方よ!

おお、永遠なるお方よ!

おお、グナの土台であり、グナの現れであるお方よ!

おお、ナーラーヤニよ!

あなたを礼拝いたします

 

あなたに庇護を求める低き者、苦しむ者を救おうと常に愛を傾けてくださるお方よ!

あらゆる悲しみ、苦しみを打ち破るお方よ!

おお、母なる神よ!

おお、ナーラーヤニよ!

あなたを礼拝いたします

 

おお、ナーラーヤニよ、あなたに勝利あれ

あなたを礼拝いたします

おお、ナーラーヤニよ、あなたに幾度となく勝利あれ

あなたをくり返し礼拝いたします、おお、ナーラーヤニよ!

 

ヴェーダーンタ協会の聖なる三位の一人であるホーリー・マザーは、マハーマーヤーの現れです。マザーはあらゆる物事を良い方へと導いてくださる方で、望みを叶えてくださる方です。困ったことがあったらマザーに心から祈れば、必ず助けてくださいます。

 

執着の根源

 

さて、『チャンディー』のスーラタ王と商人サマーディの話に戻りましょう。マハーマーヤーの神の遊びに関する物語を話して説明した後、森の庵に住まう賢者メーダスは王の質問に対する答えとして、マハーマーヤーに祈りと礼拝を捧げればあらゆることを取り計らってもらえると説明しました。王とサマーディは川の土手に行き、マハーマーヤーの像を造って祈りと礼拝を捧げ、マハーマーヤーの瞑想を始めました。激しい祈りと礼拝で血を流すほどでしたが、この血も母なる神に捧げました。このようにして3年が過ぎた後、母神が姿を現しました。母神は二人に「望みは何か」と尋ねました。スーラタ王は、敵をすべて倒して王の座に返り咲く力が欲しいと言いました。サマーディは、「私」と「私の」という執着から解放されるよう母神の恵みを乞いました。「私」と「私の」という執着は、自分の家族や友人、仕事への執着の源であり、肉体や感覚、心、知性から生じます。私の体、私の家、私の夫、私の妻、私の子供、私の学歴という気持ちが生まれ、すべての執着が生まれます。「私」と「私の」には、私たちの真の存在である純粋意識は含まれません。つまり、王は敵に勝つ力と権力という一時的なものを望んだので、執着や苦しみの根源は残ります。一方、商人は執着を取り除くことを願いました。『チャンディー』は、サマーディの方が賢いことを示しています。いずれにしても、母神は二人の願いを叶えてやりました。

 

私たちも何を祈るか選ぶことができます。スーラタ王のように一時的なものを願いますか、それともサマーディのように霊的なことを願いますか。真に賢い人は、サマーディのような祈りを母なる神様に捧げて、永遠の平安と至福を得、満たされた人生を送るでしょう。

 

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南インド巡礼の旅報告(前半)

(田辺美和子さん寄稿のレポートの要約)

 

 メーダサーナンダ・マハーラージと信者8人は、2017年9月13日から9月末にかけて、南インド巡礼とコルカタのべルル・マトに参拝してまいりました。ご報告をいたします。

 

1日目:9月13日(水) 成田からチェンナイへ

 

成田国際空港を正午前に出発し、エア・インディアをデリーで乗り継ぎチェンナイに着いたのは夜中過ぎだった。この地から13泊14日の巡礼バスツアーが始まるのだ。このたびの南インド巡礼の全日程に付き添ってくださるデイご夫妻が空港で出迎えてくださり、私たちをラーマクリシュナ・ミッション・チェンナイ支部(男性が宿泊)と支部の近くのホテル(女性が宿泊)に案内してくださった。

 

チェンナイはベンガル湾に面した南インド最大の都市で、タミール・ナドゥ州の州都である。マハーラージによると、デカン高原より南のインドは北を席巻したイスラーム文化の影響をあまり受けなかったそうで、南にはインド生粋の文化が残っており、私たちがこれから目にする南インドの寺院の多くはドラヴィダ様式なのだという。

 

2日目:9月14日(木) チェンナイ・マトとマハーバリプラムの遺跡見学

 

晴天に恵まれる。ホテルから徒歩数分のラーマクリシュナミッション・チェンナイ・マトへ朝のご挨拶に向かう。チェンナイ・マトは奥まで様々な施設があり、かなり大きな敷地である。朝食後にマネージャー・マハーラージ(ヴィムルターナンダジー)にマトを案内していただく。チェンナイ・マトのスワーミーは20名、ブラフマチャーリは24名。シュリー・ラーマクリシュナの直弟子であるラーマクリシュナーナンダジー(1863-1911)がここの創設者である。

 

その後、チェンナイから南に60キロ下ったマハーバリプラム(Mahabalipuram)を訪問した。この村には世界文化遺産に登録された寺院や彫刻がある。波打ち際に建てられた石造りの素朴な海岸寺院(Sea Shore Temple)、世界最大のレリーフ(浮き彫り)彫刻として有名な「アルジュナの苦行」(Arjuna's Penance)、ヒンドゥ寺院の原型とされる五つの石彫り寺院(Five Rathas)を見学し、マトへ。夕拝に参列して瞑想後、マトの夕食をいただきホテルへ戻る。

 

3日目:9月15日(金) カンチプラムの寺院とラーマクリシュナ・マト・カンチプラム支部

 

朝の祈りを済ませ、朝食後すぐ出発してカンチプラム(Kanchipuram)へ。この町はチェンナイから南西へ約80キロ行った所にあり、ヒンドゥ教七大聖地の一つである。伝統を重んじる南インドの寺院では、女性は頭にスカーフを巻き、男性はドーティを着用するようにと指示された。

 

初めに、60メートルはある白い塔門(ゴープラム)が美しいワラトラージャ・ぺルマル寺院(Vharatrajan Perumal Temple)を参拝した。次にパールヴァティの化身、カーマクシー女神をお祭りするカーマクシー・アンマン寺院(Kamakshi Amman Temple)へ向かう。神殿のホールの隅で瞑想し、女神の讃歌「サルヴァ・マンガラー・ マンガーレー」を皆で捧げた。

 

その後、カンチプラムのラーマクリシュナ・マト(Ramakrishna Math Kanchipuram)を訪問した。マハーラージはカンチプラムにもマトがあると知って、急遽バスから私たちのために電話をかけてくださったのだ。突然の訪問であったにも関わらず、また午後2時半という遅い時間であるにも関わらず、スワーミーの方々は私たちとランチを共にするために待っていてくださった。私たちは様々な方の厚意のおかげで、このような好機を得ることができた。夜8時過ぎにチェンナイのアシュラムに戻り、夕食をとる。

 

4日目:9月16日(土) チェンナイ観光とヴィヴェーカーナンダ・ハウス、学生たちの家

 

チェンナイ観光にはスワーミーお二人とブラフマチャーリが付き添ってくれた。マト近くにあるチェンナイ最大のシヴァ寺院・カパレーシュワラ寺院(Kapaleeswar Temple)に参拝し、サン・トメ聖堂と聖トマスの墓(San Thome Cathedral and Tomb of Saint Thomas)へ。イエスの弟子・聖トマスは、イエスの死後、エルサレムからシリア、パキスタンを経てインドに来て殉教、この地に埋葬された。マハーラージの説明では、ラーマクリシュナーナンダジーはヒンドゥの僧であったけれども、この聖堂で祈りを捧げていたという。

 

その後、美しさで世界的に名高い海岸線マリーナ・ビーチにあるヴィヴェーカーナンダ・ハウス(Vivekananda House)を訪ねた。1897年、多大なる功績とともに西洋からマドラス(現チェンナイ)港に帰国したスワーミージーが、当時アイス・ハウスと呼ばれていたこの場所に9日間滞在し、公の場でいくつかの講演をして南インドに霊性再生の種をまかれた。その後、ラーマクリシュナ・マトのセンター設立を熱望するマドラスの信者たちのために、ラーマクリシュナーナンダジーがこの地にやって来たのだ。ラーマクリシュナーナンダジーは兄弟僧と暮らした僧院時代、師であるシュリー・ラーマクリシュナの遺骨を番人のように護り、生前と変わらぬ信仰と愛情で遺骨の中の師に仕え、ひと晩も師の遺骨から離れることはなかった。が、スワーミージーの「南インドに移って、師の教えを広めるために僧院をつくって欲しい」という要請を──それは11年に渡り護ってきた師の遺骨の場所から離れることを意味しているにも関わらず──快諾した。私はラーマクリシュナーナンダジーの、何びとにも師を見る、その深い信仰と慈愛に敬服する。と同時にやはり、タクールの遺骨から離れる時の心情を想像すると、胸が詰まる。私もそのような行いを、何の迷いもなく、痛みもなく、選択できるようになれたら、と思う。

 

午後4時から5時、チェンナイの信者さんたちと懇親会を行った。マハーラージの日本の信者たちへの愛情に心を打たれ、チェンナイの信者さんたちの信仰に心を打たれる。夕方のアーラティで私たちは日本語の讃歌三曲と、「ラーマクリシュナ・シャラナン」を捧げた。

 

その後、ラーマクリシュナ・ミッションのセンター「学生たちの家」(Ramakrishna Mission Students' Home)を見学に行った。ここは、孤児や貧困児童のための、まさしく「ホーム」である。1917年にブラフマーナンダジーが建物の基礎石を置き、1921年に開校した。ホームの校長のお話では、最初は5人の生徒だったが今では700名もの学生がいるという。ここでは学生が、先生や僧侶たちと共に暮らしてトータルな人格形成を目指すという、グル・クラ・システムを踏襲している。道徳や宗教に関する授業は「永遠の価値」とは何かの基本的な教えを与え、様々な労働を分担することによって「一人前の生活者」となることを目指す。労働に力点を置くことはホーム独特の特徴で、学生が清掃や買い物など持ち場をローテーションすることで、生活に必要なすべてのことを覚えられる仕組みになっている。こうして親のいない子供たちは、社会にどう適応するかを習得していき、人生の早いうちに、どのような仕事も尊厳ある仕事であることを身にしみて覚えていく。身体と心とハートが調和されて発達していくというこの実験的なホームのやり方は、世界から注目を持たれ、似たシステムをスタートさせている慈善団体がすでにあるという。

 

5日目:9月17日(日) アルナーチャラのラマナシュラム

 

朝6時半にホテルを出発、約200キロ離れたアルナーチャラへと向かう。いよいよ本格的なバスツアーの始まりである。

 

マハリシのアシュラム(Ramanashram)に正午前に到着した。アシュラムは、予想とは違い街中にあった。だが一歩中に入ればのんびりした平安な雰囲気である。宿泊場所はアシュラムから数分歩いたゲストハウス。マハーラージの部屋で、偉大な聖者ラマナ・マハリシについての話を聞く。休憩後アシュラムに行き、アシュラム内を案内してもらった。マハリシが27年間その場所で眠り、その場所で訪問者の面会を受けたという「メディテーション・ホール」で、私たちは長い瞑想をした。

 

6日目:9月18日(月) アルナーチャラの山へ

 

アルナーチャラの山の、若きマハリシが修行していたという二つの神聖な場所へ上る。 まず到着したのは、現在のアシュラムの前にマハリシがいらした場所、「スカンダシュラム」である。マハリシは信奉者とともに、ここで1915年から7年間、瞑想と修行の生活を送った。私たちはここでしばらく瞑想をした。次に、その前にマハリシが生活していたという「ヴィルパクシャ・ケイヴ」に向かう。奥で瞑想したあと、入り口付近でオーム瞑想をした。

 

アシュラムで昼食をいただいた後、私と仲間の2人は、アルナーチャラの山の周囲を一周する「ギリ・プラダクシナ」をしたいとマハーラージに申し出た。ギリ・プラダクシナをすることで、すべての罪が取りのぞかれ、望みを叶えられ、転生から解放され、ギャーナによって解脱を得られるというのだ。マハーラージの手配で、毎日ギリ・プラダクシナに出かける男性信者(シュリバブ)に一緒に連れて行ってもらえることになった。マハーラージはマントラを唱えながら歩く方法を教えてくださった。

 

シュリバブは無駄な笑顔や言葉は一切なく、必要最低限の声かけと指示をくれた。しかし不思議と誠実さを感じ、安心してギリ・プラダクシナに集中できるように感じた。おかげで私は早歩きで3時間の間中、マントラを唱え続けることができた。これは自分にとって非常に嬉しいことだった。

 

7日目:9月19日(火) ポンディチェリーのオーロビンド・アシュラム

 

ゲストハウスを6時に出発し、110キロ離れたポンディチェリー(チェンナイからは南に160キロ)へ向かう。ベンガル湾沿いのこの都市に9時頃に到着。マハーラージから、シュリー・オーロビンド(1872-1950)と彼の霊性の一番弟子で「マザー」と呼ばれたミラ・リチャードについて説明があった。オーロビンドはシスター・ニヴェディターと懇意だったとのこと。オーロビンド亡きあとはマザーが霊性の指導者となり、オーロビンドの思想のもとにアシュラムを運営したという。

 

シュリー・オーロビンド・アシュラム(Sri Aurobindo Ashram)を訪ねる。中庭の白い大理石の下にオーロビンドとマザーが並んで埋葬されており、私たちはそこでしばらく祈りを捧げる。午後、アシュラムが経営する店舗で買い物をしてから、海沿いのオーロビンド・アシュラムのゲストハウスにチェックイン。その後、デイ夫妻のご自宅に向かう。今夜は夕食をふるまってくださるという。ご自宅2階のシュラインでプージャとアーラティを行った後、手料理でもてなしてくださった。私たちは日本から用意してきたお礼の品をご夫妻に贈った。私はご夫妻の心意気と心遣いに圧倒されるほどだった。どのように感謝を伝えたらよいか分からなくてただ「ありがとう」と言ったら、「私にありがとうとごめんなさいという言葉はいらないのよ」と笑顔で返された。

 

ゲストハウには門限ギリギリの夜10時過ぎに戻った。

 

(後半は、次号以降に掲載の予定)

 

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忘れられない物語

 

占い師

 

昔あるところに、星を見て未来の出来事が分かるという男がいた。男は有名で尊敬されており、明日の運勢を知りたい村人が毎日のように男の下にやって来た。男は村人らに最も良い助言をしてやりたいという思いで頭がいっぱいだった。男は毎晩、星を見つめて研究した。

 

ある晩、男は村の外の見晴らしの良い道を歩いていた。夜空の星を見つめていると、危険が迫っていることが分かった。さらに詳しく読み取ろうと空を見ながら計算に没頭し、足元をよく見ずに歩き続けていると、道路沿いの水路に落ちてしまった。

 

泥水でいっぱいの水路は足がつかない程深く、男は泥水の中に沈み始めた。なんとか這い上がろうと必死に水をかいて土手に向かったが、滑りやすい土手にはつかまるところがなく這い上がることができなかった。男は、自分はこのまま死んでしまうのではないかと怖くなり、切羽詰まって大声で助けを求めた。村人はこの声を聞くと、皆で助けに駆けつけた。

 

男を泥水から引き上げると、村人の一人が言った。「先生は星を見て未来が分かるのに、足下の危険は見えなかったんですなあ。これは、わたしら皆への教訓かもしれませんのう。今この瞬間、自分の目の前にあることにもっと注意して、未来のことはその時になって考えればいいのだ、と」

 

教訓

私たちは皆、幸せで明るい人生を送りたいと思っているが、時は止まることなく流れ続けている。明日は今日になり、自分が今どう考えて何をするかが明日を作る。明日に期待して明日を良くすることはできるが、過ぎ去った時を戻すことはできない。だから、自分と周囲の人にとって明日をより良いものにするために、目的をもって今を生きながら、バランスよく毎日を送らねばならない。

 

(出典: moralstories.org)

 

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今月の思想

 

「科学と霊性は互いに相容れないところがある、という考えは

どちらの分野にも害となるものだ」

 

(カール・セーガン)

 

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