今月のニュースレター

 

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ヴェーダーンタ協会ニュースレター(日本語版)

日本ヴェーターンタ協会の最新情報

202210月 第20巻 第10

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かく語りき――聖人の言葉

 

いにしえの師は、奥深く神妙である。

その叡智は計り知れない。

その叡智を描写はできない。

描写できるのはその外観だけだ。

 

凍った川を渡る者のように慎重で、

敵の陣内に忍び込んだ者のように注意を払い、

客人のように丁寧で、

溶けゆく氷のように滑らか。

丸太のように自由に形を変えられ、

深い谷のように寛容。

濁った水のようによく見えない。

 

君は泥が沈殿し、水が透き通るまで待つ忍耐があるか?

君は正しい行動が自然に起こるまでじっとしていられるか?

 

いにしえの師は満たされたいと思わない。

求めず期待しない。

彼はただ存在し、全てのことを受け入れる。

…老師

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目次

・かく語りき――聖人の言葉

・お知らせ

202211月、12月の生誕日

・アンジャリ誌掲載のスワーミー・メーダサーナンダに対するインタビューの抜粋 

・忘れられない物語

・今月の思想

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お知らせ

 

プログラム参加を希望される方はご連絡ください。マスク着用、ソーシャルディスタンス等ご協力をお願いいたします。

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202211月、12月の生誕日

 

11月の生誕日

スワーミー・スボダーナンダ          115日(土)

スワーミー・ヴィッギャーナーナンダ     117日(月)

 

12月の生誕日

スワーミー・プレーマーナンダ     121日(木)

シュリー・サーラダー・デーヴィー   1215日(木)

スワーミー・シヴァーナンダ       1219日(月)

クリスマス・イヴ               1224日(土)

スワーミー・サーラダーナンダ     1228日(水)

 

・日本ヴェーダーンタ協会の行事予定はホームページをご確認ください。

https://www.vedantajp.com/

 

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英語版ニュースレターに掲載されている‛Fulfilment in life‘ (充実した人生)という記事の日本語版は、スワーミー・メーダサーナンダ・マハーラージの加筆のため、来月号に掲載予定です。

 

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「『日本のために何かをしたい』というスワーミー・ヴィヴェーカーナンダの願いを叶える」

 

ベンガル人協会出版の雑誌『アンジャリ』誌掲載のスワーミー・メーダサーナンダへのインタビューからの抜粋。インタビューはランジャン・グプタ氏とサンジブ・チャンダ氏によって行われた。

 

(アンジャリ誌のことば)

今年は日印の国交樹立70周年で、両国では数多くの記念行事が行われていることから、話のテーマが決まりました。両国の国交の強化は、さまざまな個人、非政府レベルでの粘り強い努力が求められる課題であり、私たち全員が認識している事実です。両国の「人と人との関係」をより良くするためにこれまで行われてきた一連の試みが本当の意味で一般に広く知られ、認められる必要があります。このことはたいへん大切な意義深いことです。個人や団体が、黙々と誰にも気づかれることなく苦労を重ね、この目標に向かって屈することなく推し進めるという態度は、目に見える状況だけで判断する傾向のある一般人には容易に理解できないことです。もしも、人々および非政府組織が陰ながらこれまでどのような役割を果たし、長期的な影響を生み出してきたか、ということを理解したければ、現状に対するより深い洞察が不可欠です。インドと日本の絆を強めようと頑張っている非政府組織について考えたとき、最初にあがった名前は日本ヴェーダーンタ協会でした。というのは、日本ヴェーダーンタ協会は長年にわたり日本で非常に貴重な奉仕をしており、私たちはそのことをより多くの人々が知ることが重要である、と考えたからです。そこで日本ヴェーダーンタ協会についての話を『アンジャリ』で取り上げるのがふさわしいと判断しました。私たちの主な狙いは、日本ヴェーダーンタ協会がどのようにその旅を始めたのか、霊的な組織として長年にわたり、インドと日本の文化的および霊的な関係の構築にどのように貢献してきたか、ということをしっかりと調査することでした。こうした思いで私たちは日本ヴェーダーンタ協会のスワーミー・メーダサーナンダ・マハーラージに質問しました。

 

ガウタム

マハーラージ、アンジャリ誌を代表してお伺いします。日本ヴェーダーンタ協会の長として、そして日本に常駐の僧侶として、協会と協会のさまざまな貢献について簡単に紹介していただけますか?

 

マハーラージ

まず、日本ヴェーダーンタ協会の実体を知らない人が多い、ということをはっきりさせておきましょう。協会の英語名は「the Vedanta Society of Japan」ですが、そのことからも多くの人は、日本ヴェーダーンタ協会がインドに本部を置くラーマクリシュナ・ミッションの日本での唯一の支部であることが分かりません。インド以外の多くの国にもラーマクリシュナ・ミッションの支部があり、それらのほとんどは「the Vedanta Society(ヴェーダーンタ協会)」という名称です。なぜだと思いますか? それは、インドに関心をもつ多くの人々はシュリー・ラーマクリシュナを知らなくても、ヴェーダーンタ哲学については何かしら知っているからです。ですので、インド国外にあるラーマクリシュナ・ミッション支部はヴェーダーンタ協会として知られています。ヴェーダーンタとはインドの最も古い哲学の一つで、その教えは普遍的です。現在、この哲学の手本となるのは、シュリー・ラーマクリシュナとスワーミー・ヴィヴェーカーナンダの生涯です。シュリー・ラーマクリシュナとスワーミー・ヴィヴェーカーナンダの生涯と彼らの教えに照らしてヴェーダーンタのメッセージを広めることは、世界中のラーマクリシュナ・ミッションの目標の中核であり、実際のところ、日本のヴェーダーンタ協会も同じ目的です。

 

『アンジャリ』の読者の皆さんはほとんどがインド人なので、ラーマクリシュナ・ミッションの紹介はあまり必要ないですね。皆さんはすでにラーマクリシュナ・ミッションについてある程度ご存じですから。社会への貢献に関するご質問の答えに入る前に、スワーミー・ヴィヴェーカーナンダの著述から、今回のテーマに関係のある部分を読みます。スワーミー・ヴィヴェーカーナンダは早くも1897年頃に、「インドと日本のつながりを確立することは非常に望ましい」という重要な発言をなさいました。著名な詩人であり日印関係の先駆者であるラビンドラナート・タゴールが初めて日本を訪れたのは、1897年のスワーミー・ヴィヴェーカーナンダのこの発言から約20年も経ってからである、という事実を心に留めておいてください。人々はタゴールと日本との関係、そして日本とタゴールの関係について多くのことを知っていますが、それよりずっと前にスワーミー・ヴィヴェーカーナンダは「インドと日本のつながりを確立することは非常に望ましい」と認識していた、という事実を知る人はほとんどいません。そしてここで重要なポイントは、インドと日本の関係を築くことはスワーミー・ヴィヴェーカーナンダの願いであることと、その願いのために私たちが努力している、ということです。

 

ご存知のように、他国との国交は「人と人の関係」がベースでなければ、表面的なものになってしまいます。ですので、国交は人と人とのしっかりとした基盤の上に立つべきなのです。それに関しては政府の機関ができることは限られています。そのような関係を築くのに重要な役割を果たすのは、主に民間の自発的な団体です。加えて言うと、そのような関係は相互の努力によって進められるべきことです。つまり、インドと日本の奉仕団体は同じ目的に向かって取り組むべきなのです。

 

次に、インドと日本の絆を築きたい、というスワーミージーの願いを日本ヴェーダーンタ協会がどのように実現しているのか、ということをみていきましょう。このことに関して、私はもう一度スワーミージーの別の発言を引用したいと思います。スワーミージーがその言葉を述べたのは、彼の生涯最後の日でした(彼は190274日にこの世を去りました)。 その言葉とは「私は日本のために何かしたい」です。これは非常に意味深い意見です。なぜスワーミージーはそう言ったのでしょうか? その理由はこうです。そのとき、日本の著名な美術史家である岡倉天心がインドを訪れており、そのインド訪問の重要な目的はスワーミージーを日本に招待することでした。当時、岡倉天心はタゴール一家をはじめ他の著名なインド人について何も知りませんでした。しかし、スワーミージーと親しかったアメリカ人のある信者が日本を訪れ、岡倉天心から芸術を学んだことから、岡倉はスワーミージーのことを知るようになりました。岡倉はスワーミージーを日本に招き、日本人の霊性の復興のために講演をしてほしい、と考えたのです。

 

織田得能(おだとくのう)という別の仏教の僧侶も同じ目的でインドに来ていましたが、偶然にも岡倉と織田は友達でした。明治天皇も、ボンベイの日本領事を通じてスワーミージーに日本を訪問するよう招待していましたが、体調不良とスワーミージーの心の中で他の何かが働き始めていたことから、最終的に日本への渡航はできませんでした。日本の人々が熱心にスワーミージーの来訪を望んでいたにもかかわらず、スワーミージーの健康状態が良くなかったので、それは叶わなかった。そういったことが当時スワーミージーの頭を悩ませていたのかもしれません。そしてそれが「日本のために何かをしなければならない」という言葉につながったのではないでしょうか。私の個人的な確固たる信念は、スワーミージーは私たちを通して、つまり私たちの協会を通して彼の最後の願いを叶えている、ということです。そして私たちのすべての活動はこの観点からとらえられるべきです。スワーミージーは今も別次元から私たちを通してご自身の望みを実現しており、私たちは単に彼の道具として奉仕しているだけなのです。

 

(次月号につづく)

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忘れられない物語—

 

ユディシュティラの大犠牲供養より偉大な犠牲

 

クルクシェートラの戦いの後、ユディシュティラが王に即位した時、彼はアシュヴァメーダ・ヤッギャという非常に大きな犠牲供養を執り行った。壮大で豪華な犠牲供養が成し遂げられた。ブラーミン階級の者や貧しい人々は気前のよい贈り物を受け取った。どこからともなく一匹のマングースがあらわれ、地面を転がってからあざ笑った。マングースの身体の半分は金色に輝いていた。マングースは諸国から集まっていたあらゆる王子や博学なブラーミンに話しかけた。

 

「君たちはみな疑いもなく、犠牲供養が素晴らしく成し遂げられたと信じているだろう。馬の供儀や、素晴らしい贈り物がなされた。それが無駄にならないことを祈り給え。昔、ある貧しいブラーミンが1ポンド(約450g)のトウモロコシ粉を捧げものにしたことがある。君らの供儀はそのブラーミンの捧げ物とは比べ物にもならない。私の話を聞け。それは私自身が実際に見た本当の話なのだから」

 

「一人のブラーミンが、妻、息子、息子の嫁と一緒に暮らしていた。かつて大干ばつがあり、国中が飢えに苦しんでいた。何日もの間、ブラーミンとその家族は食べるものもなかった。ある日、彼らは何とか僅かばかりのトウモロコシを手に入れた。彼らはそれを挽いて祈りを捧げたあと、4等分に分け、神に感謝を捧げ、座って真剣に食べようとした」

 

「ちょうどその時、一人の客がやってきた。客はひどくお腹がすいていた。純粋な魂の持ち主であるブラーミンとその家族は良いタイミングでお客様がいらっしゃった、と喜んだ。ブラーミンは自分の分の食べ物をその客に差し出した。その客はあっという間にそれを平らげたが、空腹は収まらなかった。客の不満足な様子を見て、妻が自分の分を差し出した。続いて息子も嫁も自分の分を客の空腹を満足させるために差し出したのだよ。最後の食べ物を受け取って食べたあと客は満足し、その家族に礼を言って去っていった。その夜、ブラーミンの一家は全員餓死した。

 

私はそれほどの偉大な犠牲を見た。私はブラーミンの家の床に残っていた僅かばかりのトウモロコシ粉の上を転げまわった。そうすると私の身体の半分だけがたちまち黄金に輝いたのだ。それ以来、私はもう半分も黄金に輝かせようと、盛大な犠牲供養をする人のさまざまな場所に赴いてきた。私は偉大なるユディシュティラ王が犠牲供養をなさると聞いたのでここにやってきたのだ。しかし、この犠牲供養も貧しいブラーミンが客をもてなすために行った犠牲ほど素晴らしいものではなかった」 そう言ってから、マングースは姿を消した。

 

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今月の思想

 

ラグー族で長いあいだ受け継がれてきた言葉:

約束を破るよりも、約束を守るために命を失うことの方が名誉なことだ。

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発行:日本ヴェーダーンタ協会

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