今月のニュースレター

 

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ヴェーダーンタ協会ニュースレター(日本語版)

日本ヴェーターンタ協会の最新情報

2019年12月 第17巻 第12号

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かく語りき――聖人の言葉

 

心はミルクのようなものだ。ちょうど水のようなものである世間にその心を置いておくと、ミルクと水とは混じってしまうだろう。だから人びとはミルクを静かな場所に置き、それを凝乳に固まらせる。つぎにそれを攪拌(かくはん)してバターをとる。それと同じように、静かな場所で行う修業によって、心というミルクから、知識と信仰というバターをとりなさい。そうすればそのバターは、世間という水の中でもらくに保存することができる。それは世間にまじらないだろう。心は、世間という水の上に離れて浮かんでいるだろう。

 

…シュリー・ラーマクリシュナ


だれも、二人の主人に兼ね仕えることはできない。一方を憎んで他方を愛するか、一方に親しんで他方をうとんじるからである。あなたがたは、神と富とに兼ね仕えることはできない。

 

…イエス・キリスト

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目次

 

・かく語りき――聖人の言葉

・2020年1月~2020年2月の予定

・2019年11月の逗子例会 午前の講話 

スワーミー・メーダサーナンダ

・2019年11月多治見サットサンガ

・忘れられない物語

・今月の思想

 

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2020年1月、2月の予定

 

・2020年1月の生誕日

スワーミー・サーラダーナンダ 1月1日(水)

スワーミー・トゥリーヤ—ナンダ 1月9日(木)

スワーミー・ヴィヴェーカーナンダ 1月17日(金)

スワーミー・ブラフマーナンダ 1月26日(日)

スワーミー・トリグナティターナンダ 1月29日(水)

 

・2020年2月の生誕日

スワーミー・アドブターナンダ  2月9日(日)

シュリー・ラーマクリシュナ   2月25日(火)


2020年1月、2月の協会の行事

 

2020年1月予定表

 

1月1日(水・祝)

カルパタル

11:30 スワーミー・メーダサーナンダジより新年のごあいさつ、聖句詠唱、聖典輪読など

14:00 協会より参拝に出発

メーダサーナンダジと希望者が歩いて鎌倉に行き、以下のルートで参拝します。

逗子協会→鎌倉大仏→(この間は例年バスに乗車)→カトリック雪ノ下教会→鶴岡八幡宮

お問い合わせ:逗子協会 046-873-0428

 

1月03日(金)

ホームレス・ナラ・ナーラーヤナへの奉仕活動

新年の炊き出し

15:00~15:50位に現地集合、夕方4時から炊き出しを行います。 

参加ご予定の方は下記までご連絡ください。 

お問い合わせ:佐藤urara5599@gmail.com

 

1月05日(日)14:00~16:30 

逗子午後例会  

場所:逗子協会本館 

スワーミー・メーダサーナンダジーによる『瞑想と霊性の生活Ⅰ』の解説

お問い合わせ:benkyo.nvk@gmail.com

 

1月11日(土)10:00~12:00

東京・インド大使館例会

講義:『バガヴァッド・ギーター』

場所:インド大使館

お問い合わせ:gitaembassy@gmail.com

※2020年前期分(1月~6月)の受付は定員に達したため終了しております。

※入館・受講するには、大使館発行のID カード(2020 年前期分)が必要です。

更新した ID カードの受け取りなど、詳細は、協会ウェブサイトのページ左側にあるメニューから「インド大使館 ID」「ID カード受け取り方法」をご覧ください。

 

1月14日(火)14:00~16:30

『ラーマクリシュナの福音』の勉強会 

場所:逗子協会本館 

お問い合わせ&お申込み:benkyo.nvk@gmail.com

※前日までに上記の宛先にメールで予約が必要です。

※協会ウェブサイトで事前に確認してください。

 

1月19日(日) 10:30〜16:30

ホーリー・マザー シュリー・サーラダー・デーヴィー生誕祝賀会

場所:逗子本部別館

11:00 礼拝、アーラティ、花奉献

12:30 昼食(プラサード)、休憩

14:45 輪読、講話、賛歌

16:30 お茶

※10:50分からライブストリーミングをいたします。 

 

ハタ・ヨーガ・クラス 第1,2,4土曜日(4,11,25日) 10:30~12:00 

場所:アネックス   *体験レッスンもできます。

お問い合わせ:080-6702-2308(荒井弘人)

メール: ochanomizuyoga@gmail.com

※専用ホームページをご覧ください。http://zushi-hatayoga.jimdo.com/


2020年2月予定表

 

2月1日(土)10:30~12:00  ※(開始時間が30分繰り下げられました)

東京・インド大使館例会

講義:『バガヴァッド・ギーター』

場所:インド大使館

講師:スワーミー・メーダサーナンダ

お問い合わせ:gitaembassy@gmail.com

※2020年前期分(1月~6月)の受付は定員に達したため終了しております。

※入館・受講するには、大使館発行のID カード(2020 年前期分)が必要です。

更新した ID カードの受け取りなど、詳細は、協会ウェブサイトのページ左側にあるメニューから「インド大使館 ID」「ID カード受け取り方法」をご覧ください。


2月9日(日)14:00~16:30 

逗子午後例会  

場所:逗子協会本館 

スワーミー・メーダサーナンダジによる『瞑想と霊性の生活Ⅰ』の解説

お問い合わせ:benkyo.nvk@gmail.com


2月11日(火)14:00~16:30

『ラーマクリシュナの福音』の勉強会 

場所:逗子協会本館 

お問い合わせ&お申込み:benkyo.nvk@gmail.com

※前日までに上記の宛先にメールで予約が必要です。

※協会ウェブサイトで事前に確認してください。

 

2月16日(日)11:00より

スワーミー・ヴィヴェーカーナンダ生誕祝賀会 

場所:逗子本部別館

11:00  礼拝、アーラティ、花奉献

12:45  昼食(プラサード)、休憩

14:45  輪読、講話、賛歌

16:30  茶菓

18:15  夕拝、賛歌(本館)

※10:55分からライブストリーミングをいたします。 

当日のご浄志は謹んでお受けいたします。

駐車場はございません。

お問い合わせ:協会046-873-0428

 

2月28日(金)

ホームレス・ナラ・ナーラーヤナへの奉仕活動 

現地でのお食事配布など

参加ご予定の方は下記までご連絡ください。 

お問い合わせ:佐藤urara5599@gmail.com

 

ハタ・ヨーガ・クラス  2月は第1,2,4,5土曜日(1,8,22、29日) 10:30~12:00 

場所:アネックス   *体験レッスンもできます。

お問い合わせ:080-6702-2308(荒井弘人)

メール: ochanomizuyoga@gmail.com

※専用ホームページをご覧ください。http://zushi-hatayoga.jimdo.com/


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2019年11月逗子例会 午前の講話

 

「スピリチュアルな旅」

 

スワーミー・メーダサーナンダ

 

 今日は、「spiritual journeyスピリチュアルな旅」についてお話しします。スピリチュアルという言葉は、英語のspiritualをカタカナであらわしたものです。spiritualには霊的という翻訳がありますが、霊的にはさまざまな意味合いがあり誤解を生じる恐れがあるので、スピリチュアルと表現します。

 

「人生は旅のようである」という諺(ことわざ)があります。私たちは誕生から死ぬまで、さまざまな人々に会ったり、あちらこちらに行ったり、いろいろな経験をします。もしこのように考えるなら、人生とは確かに一つの旅であり、生きている間でも私たちはさまざまな旅に出ます。「旅」と言うとき、心にさまざまなイメージが思い浮かびますが、私たちの話を続けていくうちに、「スピリチュアルな旅」という考えはより鮮明になるでしょう。三つの種類の旅があります。一つはある場所から別の場所に行く基本的な旅で、もう一つは巡礼などの宗教的な旅です。そして最後の一つの旅がスピリチュアルな旅です。基本的な旅は、本質的に外的です。巡礼のような宗教的な旅も本質的に外的です。基本的な旅や宗教的な旅などの外的な旅に対応する交通手段はたくさんあり、徒歩、自転車、バス、自動車、電車、飛行機などで場所から場所へと移動できます。一方、スピリチュアルな旅は内なる旅です。一般的な旅とスピリチュアルな旅には、大きな違いがあるのです。

 

 一般的な旅にはさまざまな交通手段がありますが、スピリチュアルな旅にはたった二つの手段しかなく、そのうちの一つは心で、もう一つは知性です。一般的な旅に出るには、お金、服、計画、発券などの手配が必要です。宗教的な旅も同じことが必要です。しかし、スピリチュアルな旅にはお金は必要がないので、貧乏でも金持ちでも財政状態に関係なく取り掛かることができますが、このスピリチュアルな旅にはまったく異なった配慮と準備が求められるのです。

 

 内なる旅への準備であるヤマとニヤマは、パタンジャリが定めた倫理的な教訓です。ヤマにはアヒンサー(非暴力)、サッティヤ(うそをつかない)、アステーヤ(盗まない)、ブラフマチャリヤ(性的欲望に無条件に従わない)、アパリグラハ(他の人から贈り物を受け取らない)があります。

 

ニヤマにはまず、シャウチャ(外側の清潔さと内なる純粋さ)、サントーシャ(満足)があります。サントーシャは自分の現状に満足するという意味です。私たちは食べ物や服や住むところのためにお金が当然必要ですが、サントーシャとは私たちが良い人生を送るのに必要なことで満足し、それ以上のことを欲しがらないことを意味します。私たちはここで、必要とどん欲(need and greed)という二つの言葉の違いを認識する必要があります。どん欲(greed)は、私たちが基本的に必要としているもの(need)を超えています。私たちはこれら二つを日常的に区別する必要があります。三つ目のニヤマはタパス(苦行)です。少なくとも瞑想のような基本的な苦行を毎日実践するには、少し早く目を覚ます必要があります。安楽さを望むなら眠り続けてもいいですが、長い眠りを犠牲にして瞑想のために朝早く起きることが苦行の実践なのです。その他のさらに厳格な種類の苦行には、沈黙の誓いや断食が含まれます。次はスワデャーヤで、聖典に展開している絶対の真理を勉強することと、それを認識することです。最後のイーシュワラプラニダーナは、神に集中し、神様のことを考え続ける、という意味です。

 

 ヤマとニヤマは内なる旅への準備ですが、ギャーナ・ヨーガには、いくつか他の方法もあります。一つ目はヴィヴェーカで、実在と非実在、永遠と一時的、絶対と相対を識別することです。実在、永遠、絶対であるものに集中することでその実践ができます。もう一つの実践は、この世と天国での楽しみに対する欲望を放棄することです。次に、心と感覚の抑制があります。心が感覚の対象に向かうと、私たちはそれらの対象から心を引っ込めなければなりません。そして神、グル、聖典を深く尊敬し敬うべきです。次は、ティティクシャ(忍耐)で、これは我慢と、大変なときでも実践をする、ということです。

 

  これらは内なる旅に出るために従うべき準備です。基本的な旅には友達や家族と一緒に行くことができますが、スピリチュアルな旅はどうでしょう? 内なる旅は独りで行くしかありません。ある観光ツアーではガイドがさまざまな見どころを進路に沿って説明してくれますが、内なる旅ではどなたが私たちのガイドでしょうか?私たちのガイドは、スピリチュアルな教師であるグルです。 実のところ、信者を導くために神様がグルの形としてあらわれており、内なる旅の最後には、神とグルは一つになります。

 

もう一つ考えるべきことは時間です。私たちは時間、日、週単位で旅行しますが、スピリチュアルな旅にはそのような時間の制限はありません。私たちは今生でこの旅を終わらせられないかもしれず、さらにいくつかの生涯に渡り、中断したところから再開しないといけないかもしれないのです。

 

通常の旅には、勉強や仕事、観光のような娯楽など、さまざまな目的があります。スピリチュアルな旅は、真理を知り、永遠の幸福、知識と自由を得て、苦しみや無知から解放されるためにのみあります。

 

最後のポイントは、通常の旅の最終的な目標または目的地は、ある場所やまた別の場所ですが、スピリチュアルな旅は、神様の悟り、神様の本性と私たちの本当の本性つまり真我を知ること、神である至高の魂と私たちの個の魂の関係を知ることです。スワーミー・ヴィヴェーカーナンダはカタ・ウパニシャッドがたいそう気に入っていましたが、その中にスピリチュアルな旅に関する二つの節があります。私たちの協会が出版したバガヴァッド・ギーターの表紙には、馬車と御者と4頭の馬が描かれており、馬の手綱を持っている御者はシュリー・クリシュナで、馬車に乗っているのは戦士アルジュナです。天国を駆ける天馬車もありますが、この馬車は私たち人間のように地上の道を行きます。カタ・ウパニシャッドではスピリチュアルな旅を説明するために、分かりやすい馬車のイメージを取り入れています。

 

比喩として、馬車は求道者の粗大な体であり、御者はブッディ(知性)、馬の手綱はマナス(心)、馬はインドリヤ(感覚)、道は感覚の対象、そして乗るものはジーヴァートマン(個の魂)をあらわしています。その終着点つまり目的は、至高の真我であるパラマートマンを悟ることです。

私たちは皆、体、心、知性、感覚、個の魂を備えていますが、これらを使ってスピリチュアルな悟りに達することができるでしょうか?

 

カタ・ウパニシャッドには、これに関する以下の節があります。

 

ātmānam̐ rathitaṃ viddhi śarīram̐ rathameva tu

buddhiṃ tu sārathiṃ viddhi manaḥ pragrahameva ca

 

[アートマンは馬車に乗るものであり、体は馬車であると知れ。ブッディ(知性、推理する能力)は御者であり、マナス(心)は手綱だと知れ。]

 

 

indriyāni hayānāhurviṣayām̐ steṣu gocarān

ātmendriyamanoyuktaṃ bhoktetyāhurmanīṣinaḥ

[感覚は馬であり、感覚の対象は彼らの走る道である。

アートマンが体と感覚および心と結びつくとき、それを「楽しむ者」と呼ぶ。]

 

     ― カタ・ウパニシャッド 1.3.3-1.3.4

 

  この節での御者は、ヴィッギャーナ、つまり実在と非実在を識別する力を授けられていなければなりません。ヴィッギャーナを授けられた御者としての知性は、非実在と実在を識別し、一時的なものをすべて放棄し、真理、永遠、無限だけに焦点を当てることができなければなりません。次に心は手綱として象徴されていますが、この心は感覚を抑制する才能と能力を持つ必要があります。

 

 否定的に言うと、準備ができていない心は、感覚、欲望、執着からくる刺激をまったく抑制することができません。肯定的に言うと、もし私たちが感覚を抑制することができれば、私たちは真理について集中する力を得ることができるのです。私たちはこのことを心にとどめておく必要があります。心の抑制にはもう一つの目的があるのですが、それは学者が研究を成功させるため、または何かすごいことを達成したい人や仕事を完璧に成し遂げたい人が、それらを成功させるためです。しかしその一方で、信者は真理に集中するためにこの力を使います。彼らの心を抑制する目的は同じではありませんが、両者ともに心を制御します。これらの抑制の目的の大きな違いは、その結果に出ます。心の抑制が世俗的な事柄に実践され適用されている間は、実践者の無知と苦しみは取り除かれず、ただ生涯にわたって続きます。しかし心を抑制し、真理、永遠、無限について集中し、最終的にその中で成功する信者は、スピリチュアルな無知、幻惑、苦しみが取り除かれ、永遠の至福を楽しむでしょう。

 

私たちのスピリチュアルな旅の障害とは何でしょうか? 私たちは皆、通常の旅でも障害に遭います。例えば、突然の事故、電気の故障、車のガス欠などで到着が遅れます。私たちが目的地への到着が遅れる理由はたくさんあります。スピリチュアルな旅でも、多くの障害に直面する可能性があるので、失望しすぎたり、落胆したりしないでください。ほとんどの人はスピリチュアルな旅という概念を聞いたことすらないのですから、その点について私たちは幸運だ、ということを覚えておいてください。たとえスピリチュアルな旅について聞いたことがあっても、そのことに全く興味がない人たちもいます。その人たちは、スピリチュアルな議論が聞こえる場所にいると、できるだけ早く逃げたい。

 

 『シュリー・ラーマクリシュナの福音』の中にもその話があります。コルカタから来る信者たちは、時々スピリチュアルなことを話しているシュリー・ラーマクリシュナ(師)の部屋に友達を連れてくることがありました。その信者はその話を一心に聞いているのですが、師が話を続けていると、信者の友達はスピリチュアルな話に興味がないので、信者に向かってひそひそ声で「いつになったら帰るんだい?」だの、「さあ帰ろう、遅くなるよ」と言いがちです。そして最終的にそのような友達は信者に向かい、先に行って船で待っているよ、と告げるのです。

 

やる気が不足することはもう一つの障害です。初めのうちは求道者にやる気があっても、徐々に失うというケースは多いです。また時には求道者がスピリチュアルなことに非常に興味を持っていても、後に別なものに対する興味が宗教への興味を二の次にしてしまいます。鈍くて興味が薄っぺらな人々もいます。パタンジャリが説明するように、病気はスピリチュアルな旅にとってのもう一つの障害です。なぜなら病んだ体では弱すぎてスピリチュアルな実践ができないからです。私たちには第一に体力が必要です。

 

一部のスピリチュアルな求道者は、非常にせっかちなので、一週間瞑想しただけでスピリチュアルな生活に進歩が見られないと不満を言います。一例をあげるなら、彼らは瞑想中に集中することができません。もちろんスピリチュアルなゴールには少ない努力では達することができません。不可能です。インドでは、私たちの僧団の僧団長や副僧団長は多くの信者にイニシエーションを授けますが、きちんと瞑想ができず心の平安が得られない、と後で不満を漏らす者もいます。そのような信者の問題は、彼らがとても長い間、心をこめて実践したわけでなく、また彼らの努力があまりにも表面的であるということです。私たちのスピリチュアルな旅には、長い期間の忍耐と実践が求められます。もう一つ必要なものは渇仰心です。忍耐力があっても、『シュリー・ラーマクリシュナの福音』の中で非常に強調されている渇仰心がない者もいます。渇仰心か忍耐力のどちらか一方では、スピリチュアルな旅は続けられません。

 

また、私たちが警戒しなければならない非常にたくさんの誘惑があります。もし注意を怠ると、道を誤って目的を見失うかもしれません。進歩した旅人にとっての一つ大きな誘惑は、パタンジャリが『ヨーガ・スートラ』の中で述べた、超能力の獲得です。もし私たちがそのような能力に走ることを放棄できないなら、目的地まで到達することはできません。

 

目的地に到達するための最後で最大の障害は、自尊心とうぬぼれです。ある人は、他の人に比べて非常に進歩し、ヨーギーのもっとも偉大な高みに進んだ、と思うかもしれませんが、そのような自尊心は、スピリチュアルな旅で遭遇する最後で最大の障害です。

 

スピリチュアルな旅の最終目的地にたどり着くことができる人は誰でしょうか。スピリチュアルな旅、つまりさらなるスピリチュアルな奮闘をあきらめない人です!この旅には浮き沈みがありますが、たとえ足を滑らしたり落ちたりしてもその道に戻らなければならない。あきらめない人がついにはゴールに到達するのです。それは、この人生や次の人生ではないかもしれませんが、あきらめないでください。そのような人々のために五つの実践があります。一つ目は自己努力、二つ目は強いやる気、三つ目は渇仰心、四つ目は忍耐、五つ目は神様を信頼し結果を神様にお任せすることです。

 

スワーミー・ヴィヴェーカーナンダ(スワーミージー)やマスター・マハーシャヤ(Mさん)のような偉大な魂の生涯を読むと、彼らが多くの大きな障害に遭い、それらを乗り越えてきたことが分かります。スワーミージーの父親が亡くなり、家族が突然法的な問題で経済的に貧しい状況だということが分かっても、スワーミージーは屈することなくやり遂げました。だから私たちもゴールに達するまで諦めてはいけません。今日の講話に最もふさわしいスワーミージーの有名な言葉は、「立ち上がれ、目覚めよ。ゴールに達するまで立ち止まるな!」ではないでしょうか。



岐阜県の多治見市にてサットサンガが開催されました。以下は中村郁子さんのレポートを編集したものです。

 

多治見サットサンガ

2019年11月

 

今年で第13回目になるメーダサーナンダジによる講演会が、11月30日(土)、岐阜県多治見市虎渓山徳林院にて、(株)コンパスさん主催で開催されました。参加者は大人40名、お子様5名でした。

 

講演会はスワーミー・ディッヴィヤナターナンダジによる賛歌からはじまりました。スワーミー・メーダサーナンダジ(マハーラージ)は、はじめに、毎年6月に開催される講演会が延期になったことや、ご自身の体調のことが理由でインドに帰国されていたこと、そして信者の皆さんの助けで今回開催できたこと、すべて神様の恩寵であることを喜ばれてお話ししてくださいました。

 

それから「私たちは、自然や動物から何を学べるのか」をテーマに「心を穏やかに満ち足りた人生を過ごす方法」についてを、身近である自然や動物について、私たちはそれらをただ見るだけでなく、よく観察することで、自然から学んでいくことの大切さを語られました。

 

「アヴァドゥータの二十四人の教師たち」の「24のグル」のお話しの中からたとえられ、大地や植物、動物はその命のすべてを捧げていることと、反対に人間はどれだけの命をもらって生きているのかも気付かないでどんどん利己的になっていること、見返りを求めずに手伝うことが人間の真なる働きであり、次第に私たちを非利己的な存在へと導いていくのだとお話しされました。

その他2つのインドの昔話からお話しをされました。

 

今回の講演会は、マハーラージのお時間が許すかぎり会場にいらしてくださり、質問に答えてくださいました。参加者はインドの文化に触れて多くの学びと感謝の気持ちでいっぱいでした。

事前の準備や当日のお手伝いに心より感謝いたします。  

                                       中村郁子

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—忘れられない物語

 

『自然が先生』

 

ある講演者が、現代世界では兵器に莫大な金額が費やされているが、そのうちのほんの一部で人類すべての物質的な問題をすべて解決する方法を説明した。

 

講演の後の弟子たちの必然的な反応は、「いったいなぜ人間はそんなに愚かなのでしょうか?」だった。

 

「なぜなら」、と師は重々しく言った。「人々は活字化された本を読むことを学び、活字化されていないものを読む技術を忘れたからです」

 

「活字化されていないものの例をお教えください」。

 

しかし、師は教えようとしなかった。

 

ある日、師は弟子たちの粘り強さに応えて言った。「鳥のさえずり、虫の音はすべて真理を吹き鳴らしています。草も花もすべて、道を指し示しています。聞きなさい!見なさい!それが読む方法です!」


ひとこと:

 

霧とかすみをとおして、ぼんやりとだが我々は見る;

これらの地上の湿り気の中

悲しいようだが、葬儀の灯は

はるか天国の光明かもしれない

 

…ロングフェロー(1819-1892)

 

Anthony de Mello神父著 『Wisdom Stories』(智慧の物語)より

 

追記:

シュリーマッド・バーガヴァタムでダタットレーヤ神が次のように述べている。「謙虚さと深い帰依心をもって、私は神の創造物すべてを私のさまざまなグルと見た。それらから叡知を集めることで霊性の悟りという目標を実現しようとしたのだ」

 

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―今月の思想

 

二つの最も強力な戦士は、忍耐と時間です。

 

…トルストイ

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発行:日本ヴェーダーンタ協会

249-0001 神奈川県逗子市久木4-18-1

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